隠蔽配管といっても、配管が”埋め込み”になっているものと、空間内に新規で配管をするものがあります。埋め込みの配管については、建物の新築時に壁の中に配管しておく必要があり、先行配管ともいいます。

大手量販店や、大手通販店では現在、先行配管については工事を受け付けていません。理由は2つあり、業者や作業員の技術が追い付いていないことと、室内機から室外機につなぐ電線の仕様が1.6㎜から2.0㎜に変更されたことです。

1.6m㎜のVA線では許容電流が15Aとなっており、6畳用でも暖房時においては最大電流が15Aとなります。ただし、ブレーカーは15Aで大丈夫ですので理論的には、使用できます。

しかし、短期間で拡大した量販店の工事スタッフには、未熟な作業員も含まれており、電線の差し込み不足や電線の被覆を剥くときなどに傷つけてしまったりすると、負荷がかかりすぎて発火することがあります。※実際に起こっています

危険な施工をして火事など起これば、人命にかかわることになります。そのためメーカー(ダイキン・三菱電機以外)も安全を期して2.0mmで20Aを指定しています。

ダイキンや三菱電機は、1.6㎜でも施工できると許可していますので、電線が1.6㎜が多い先行配管でも、エアコン取り付けはできます。量販店から電線(VA線)が1.6㎜だからといって断られる理由にはなりません。

先行配管で、量販店から断られてしまうか再利用できないといわれ別の場所に穴を開けて取り付けられるなど、景観が損なわれる施工方法で薦められたときは一度キャンセルして他業者を検討しましょう。